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【ダイレクトパス】なでしこジャパンに見る混戦の抜け出し方

昨日(2018年11月11日)ですが、なでしこジャパンとノルウェーの親善試合が行われました。

結果は4-1となでしこジャパンの大勝に終わったのですが、試合の内容は点差ほど大味ではなく
相変わらず基本に忠実なサッカーを見せてくれました。

少年サッカーの指導のお手本となるなでしこジャパンのプレー

女子サッカーは、男子ほどボールの飛距離、スピードが速くないのでゲームの展開が読みやすいと言えます。

また、選手どうしがカラダをぶつけ合うという場面でもカラダの使い方が大変よく分かるという特徴もあります。

特になでしこジャパンの選手たちは、小さいころからトレーニングしてきた基本がしっかり身についているので
ボールのあるところ、ないところ、対人プレーなど随所で高い基本技術を見せてくれます。

ワールドカップ優勝の2011年のメンバーは、澤選手や宮間選手などワールドクラスの選手もいて神がかっていました。

その後、若手チームにシフトチェンジをしてから、いったん苦しい時代がありました。

しかし、ここに来て、若手が順調に育って来ているようです。

若手の成長過程を見ることが出来るのもなでしこジャパンのよいところですね。

キャプテンの熊谷紗希選手は、2011年優勝チームからずっとセンターバックをやっています。
いまや押しも押されもせぬワールドクラスのディフェンダーです。

混戦を抜け出すパスワーク

実は、昨日の午前中は、ウチのチームの練習試合がありました。
相手チームはとてもプレスの速いチームで、ボールを持つとパスコースがサクッと消されてしまいました。

ボールを持ってからパスコースを探すと近くの味方しか視界に入らず、狭いスペースでのパスを狙われて
ボールを失うという場面が多かったのです。

ショート、ショート、ロングという言葉がありますが、ショートパスを2本やりとりしたら次はロングパスを入れないと
局面が詰まってしまうということです。

午後からなでしこジャパンのノルウェー戦を観戦しました。

いつも、選手たちに試合の中で参考になる場面を編集して見せているのですが、今回のなでしこジャパンはよいところだらけ!

特に、午前中の練習試合で課題となった、ショート、ショート、ロングのダイレクトパスでスペースに展開する様子はほれぼれするほどです。

ショートパスからダイレクトでスペースへ

例えばどんな場面かというと下図のような場面です。
iPad ProとPencilを使った手書き(チーム説明用)なので、あまりキレイでなくてすみません。

 

この図で示すように、Aがボールを持った瞬間には、Cの存在が見えていないか、見えていても、2人のディフェンダーに囲まれているので、パスが出来ない状況です。

しかし、BはAとCが見えているので、相手ディフェンダーより先にボールを受けて、ダイレクトでパスを出すことができれば、混戦から脱出してスペースにいるCにボールを渡すことが出来ます。

Cが3人目の動きと言われるものですが、ここで大切な事は

1 Aが無理してボールを失わないこと

2 BはAにむやみに近づかない。BがAにパスを要求するが、パスを要求する意味をA伝えるように心がける。

3 AはBの意図がわかったら、足元に正確にパスを出してやること

特に、2番目については、練習で何度も繰り返す必要がありますね。

ボールを持っている選手に近づくな、へそを向けて近づくなと指導しているので、そんな選手にパスを出したら、相手に奪われてしまうだろうという判断になります。

Bは、Aに対して

「僕にパスをくれ、足元だ。Aの後ろのスペースにCが走り込んでいる、そこへ出せばチャンスだ!」

ちょっと長いですが、僕にくれればCに出すって話ですね。

やはり大事なダイレクトパスの質

最近、注目している「キックの質」ですが、このパスワークで最も大切なキックはBからCへのダイレクトパスです。

グラウンダーで速いパスを出すこと。ボールに寄りながら、場合によっては相手を抑えながらのキックになります。

それでも正確で取りやすいボールを蹴ることが大切です。
このようなチャンスを作るパスというのは、どうしても力が入りやすいもの、力みガチです。

力まずに蹴るためには、普段の練習でも力まないキックを練習する必要があります。

鈴木陽二郎コーチならどう指導するか?

指導者の多くは、インサイドを固定してしっかり当てることを指導しがちですが、鈴木陽二郎コーチはどうでしょうか。

インパクトの瞬間に力を込めるようなキックは味方が受けづらいと言っています。

つまり、ボールの転がり方がよくないという意味です。

「今だ!」という感じで、力を入れがちですね。そうではなくて、Cの方向に進む感じ、歩く感じで足を出す、ボール見ようとして頭を下げないこと、このようなところがポイントになりそうです。

強く蹴れば、速いボールが蹴れるというものではない!と言っていますので。

>>鈴木陽二郎コーチの蹴り方講座はこちら

 

鈴木陽二郎コーチから学べることは

サッカーの試合とはボールをなんとかしようとボールと戦うのではなく

自分のカラダの動きを思い通りにすることが大事である。

ボールをじっと見ること以外に、周りを見ることが大事。

というように、あまりボールにこだわらないという概念がポイントです。

 

なでしこジャパンのキックも、鈴木陽二郎コーチが関われば、パススピードが上がって大きな武器になるかもしれませんね。期待です。

 

 

 

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