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サッカーのセレクションに合格するノウハウを野々村芳和氏が語る(2010年1月)

2020年現在、野々村芳和氏はコンサドーレ札幌の社長です。

2010年、10年前、野々村さんは仲間たちとサッカー少年のために上達するためにはどうしたらいいか、練習方法をDVDで発信していました。

野々村芳和さんは選手時代にコンサドーレでプレーをしていましたが、少年サッカーの指導や、発掘の活動も盛んに行っていました。

野々村芳和さんは通称ノノさんと呼ばれています。

理論派ノノさんが、セレクションで才能を発掘するノウハウがノノさんの口から聞くことが出来ます。

私もトレセンのセレクションを行っていますが、ノノさんの考え方にはなるほどと思いました。

2010年当時のDVDは「全く才能が無い子でも一流選手になるための唯一の方法」というものでした。今は販売されていません。

セレクションに合格するにはどうしたらいいか?というインタビューに野々村芳和さんが次のように応えていました。

まずしっかりボールが止まること

セレクションではゲーム形式でコーチが選手を観察します。

その時、選手の能力を判断する基準としてパスやルーズボールなどボールをトラップするという場面でしっかりとボールを止めることが出来るか。

ここがポイントだだと言っています。

パスよりもドリブルよりも止めること。
同じチームの仲間からパスをもらっても、トラップミスを連発したり何度も触らないと落ち着かないようでは、見ているコーチたちの評価も低くなってしまいます。

「あの選手のところにボールが行くと落ち着くなあ」

そう思わせることは、合格するしない以前にセレクションを受けようとする選手のスキルの基準を満たしているか、ということになるだろう。

特に浮き球のコントロールがうまく行かない時は目立ちやすい。浮き球のトラップミスは相手ボールにつながるし、置き去りにされてしまうからだ。

ボールを止める位置

小学生や中学生の場合、まだまだ発育発達途上であるが体の大きな選手や足の速い選手がセレクションに合格しやすいという傾向がある。

たしかに体の大きさはトレーニングでどうこう出来るものでもないし、この年代の足の速さは発育状況の度合いにもよる。

ボールが止まることが大事だが、大きな選手は体から離して止めることが出来るし、小さな選手は体の近くに置かないと奪われやすい。

自分のリーチでボールを置く場所を決められるというスキルも評価の対象になるだろう。

状況判断

選手たちを試験するコーチたちも選手の状況判断能力を把握することは難しいらしい。

どんな場面でどんな目的でプレーしているのか。プレーが成功した時と失敗した時で判断の優劣はつけにくい。

パスを出すという場面でも状況判断を伴っているかどうかは見分けられない時がある。

例えば、パスの受け手に問題ある場合もあるし、ディフェンダーが強かったということもある。

そんな時にコーチたちは「声」を聞く。

声を出して指示を出せる選手は間違いなく周りを見て状況判断をしているものだ。

その指示に周りが従うようであれば状況判断が合っているとも言える。

黙々とプレーする選手よりもアピール度は高く、状況判断能力がありコミュニーケーション能力も高いという印象をコーチたちに与えることは期待できそうだ。

メンタルについて

セレクション当日のメンタルはプレーを左右する。緊張しすぎてはいけない、力を発揮するためのメンタルについて野々村芳和さんが語っていた。

セレクションとメンタルトレーニングについての関係はこうだ。

セレクションの日程が決まったらどんな準備をするか。セレクションは多くの選手が受けることを意識して、自分は当日までの準備をこれだけしっかりとやったのだから大丈夫だという自信につなげることが大切。

例えば日々の睡眠や食事。そしてトレーニング。全てをセレクション当日のコンデションに合わせていくことで当日は自信を持ってプレーすることが出来る。落ち着いた様子はコーチたちにも好印象を与える。

 

以上が野々村芳和さんの考えだ。
セレクションを受ける際の参考にして欲しい。

さらに野々村さんはこんな選手を育ててみたいと言っている。

こんな選手を育ててみたい

挨拶できることは当たり前だが、声をだすことは必要だ。

コミュニーケーション能力としての声、まわりの選手、仲間たちをまとめることが出来る声。

ボールがない場面でも活躍できる選手はいい選手だと思う。そんな選手を育ててみたい。

当然、ボールが止まることは必須だし、プレー中に周りが見えていることも必須だ。

100%できている選手はいないが100%目指して頑張る選手は素晴らしい。そんな選手を育てていくと、サッカー選手にならなくても大人になって伸びていく。

と野々村さんは語っていた。

まるでコンサドーレ札幌を引っ張っていくという今(2020年)の状況を10年前に予想していたかのようだ。育ててみたい選手を自分の生き様で実践している野々村芳和氏。

これからのコンサドーレ札幌から目が離せない。

 

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